2017年新年おめでとうございます

あけましておめでとうございます

青空が広がる、まさに日本晴れの
素晴らしい元旦となりました。
お日様が眩しく、新たな年のパワーを感じます。

2017年賀状

いつものことながら、慌ただしく新年を迎えましたが、
少しでもやることを終えて新年を迎えるのは
本当に気持ちのいいものです。
振り返ると、
毎年新しいことにチャレンジできたことは
本当に幸せだと思います。
ここ数年は、やるべきことを使命感を持ってやってきましたが
今年は「自分がやりたいこと」にも目を向けようと思っています。
そろそろ、そういう時期かな・・・と。

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今年の年賀状は、弘子姉さんの布絵の
「つばき」という作品の部分です。
この作品は、椿の花に歌人だった
父親・橋本信蔵の歌を飾り、
掛け軸にしたものです。
弘子姉さんの数少ない花の作品の一つです。
暗い氷雨に濡れながらも
力強い真っ赤な花を咲かせる椿が描かれています。

生きの世の
さだめきびしく
たばしれる
氷雨に濡れて
咲きつぐ花は
(信蔵)

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ふと気がついたらベランダにビワの
白い花が咲いていました。
冬に咲く目立たない花です。
5月か6月頃に美味しい実になります。
ビワは実がなるのに10年以上かかるといいます。
冗談半分で種を植えたら芽が出て大きくなりましたが
実がなるようになったのは
10年以上かかったような気がします。
1月生まれの私には、
なんか自分のことのように思えてなりません。

どうぞ皆さまとともにいい1年でありますように!
そして今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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レジェンド穂積和夫さんのクロッキー会

穂積和夫さんファンにはたまらない、
夢のようなクロッキー会が
10月 2日(日)・11月6日(日)の
2回シリーズで行われました。

クリエイターズソサエティーと
ASABI(阿佐ヶ谷美術専門学校)
コラボして実現したもので、
今年86歳になる穂積さんから
直接教わることができるというので、
参加者の期待も高まっていました。

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・・参加者のみなさんと記念写真!
帽子をかぶっている穂積さんの前にいらっしゃるのが
主催者の本告純子さん。その左がASABIの古川流雄先生・・

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・・新高円寺にあるASABI。校舎はアート専門学校らしい
クラフト感があちこちにあり、新鮮!・・

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・・クロッキー会が行われた3階のデッサン室。
屋根からも自然光が入る気持ちのいいアトリエです・・

まず、穂積さんがどれだけすごい方かご紹介します。
60年代や70年代にアイビーを経験した方でしたら
アイビーファッションの先駆者として、
『アイビーボーイ』のイラストレーターとして
よくご存知かと思います。
しかし、アイビーボーイのキャラクターを描く
イラストレーターだけではないのです。
『つなぐ通信』Vol.5
・・2014年春号の『つなぐ通信』の表紙を飾った
穂積さん。この素敵な出会いがきっかけ!・・

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・・相変わらずダンディな穂積さん。
以前、元気で長生きの秘訣は「オシャレすること」と
教えていただきました。こんな86歳、憧れます♪・・

元は、東北大学の建築学科を卒業した建築家。
長澤節に師事して絵を学んだのが
イラストレーターになるきっかけになりました。
『メンズクラブ』の正統派のメンズファッションイラストを描いたり、
車好きの方には車のイラストレーターとしても知られています。

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アイビーボーイ01
・・ご存知「アイビーボーイ」・・

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・・正統派のメンズファッションイラストや、車のイラスト、
建築まで、知識と絵のうまさは定評があります・・

また、建築で培った専門知識を生かし、
法隆寺や江戸の町並みなどをイラストで描くなど、
多岐に渡り活躍し、なんとイラストレーター歴60年以上。
まさに「レジェンド」の名にふさわしい
イラストレーターなのです。

江戸の町(下) 法隆寺01 法隆寺02

東北大の建築学科を出て、その後建築の道を
中断してしまった穂積さんは、
国から補助のある“国立大”で学ばせていただきながら、
その知識と技術を社会で活かせなかったことに
負い目を感じていたのです。
『法隆寺』や『江戸の町』などの出版物で
建築関連のイラストを描いたことで、
「少しはお返しができたかと思う」と話されていました。
法隆寺のイラストを描くにあたり、自分で模型を作ったといいます。
今では3Gコンピュータで簡単に描けますが、
穂積さんの絵は、建築の知識やデッサン力がないと描けない
本物の絵です。

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・・まるで日本画家が描いたのかと思うような
舞妓さんの絵。もちろんこれも穂積さんの絵です・・

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取材したのは、11月6日。
2回目の方と初めて参加される方が
いらっしゃいましたが、ほとんどが、
現役のイラストレーターやデザイナー。
中にはスタイル画の先生や油絵の絵描きさんなども
いらっしゃいました。
なんらかの形で絵に携わっている方や、絵の大好きな方で、
現役の高校生もいらっしゃいました。

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もちろんみなさん穂積さんよりは年下。
プライド(?)は脱ぎ捨てて、
リスペクトしている穂積さんから
何かを学んで行こうと、真剣。
穂積さんがどんな描き方をし、
どんな着色技法を使っているのか、
自分の描いたクロッキーを、どう評価して
アドバイスしてくれるのか・・・
そんな期待感でスタートしました。

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まずはじめに、穂積さんから画板の持ち方から
説明を受けます。
「クロッキーは基本的に立って描くこと。
自分の足を三脚にして固定する。
描きたいポジションを遠慮しないで探すこと。
鉛筆は字を書くような持ち方で、
影をつけて描くのではなく、線で描いていくこと」
などが話されました。

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クロッキーは、だいたい10分〜15分程度で、
休憩を挟み3時間で7ポーズが描かれました。
穂積さんは、みなさんが描いている途中から
着色に入ります。
最初に描いたこのクロッキーは、
あまりお気にめさなかったようで、
完成品にはしませんでした。
自分のサインを入れる絵は、そう多くはないと
話されていました。

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2つ目も立ちポーズです。
時間を重ねると、若い方でも立って描くのが
辛くなり、座る方が増えましたが、
穂積さんは必ず立って描きます。
その立ち姿が、実にカッコイイのです。
気がついたのは、絵がうまい方は、
立ち姿もカッコイイなあって!!
きっとたくさん描いているので、
自ずと自分の立ち姿というのが
できているのかもしれません。

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休憩中に穂積さんの着色がはじまり、
みなさんが周りに集まってきます。
「水彩は、引力で水が下に流れるので
着色するときは、画板を斜めにすること」
「顔を塗るときは少し暗い色を使用した方が引き締まる」
「影をつけるような塗り方はしない」
などと話しながら、着色していきます。
ずいぶん久しぶりに描いた水彩画のようでしたが、
描くほどに勘を取り戻している様子です。

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モデルさんへのポーズのつけ方も
穂積さんは細かく指示します。
納得の行く美しいポーズを探しているようです。

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顔は先にきちんと描いてから全体を描いていった方が
雰囲気を掴みやすいようです。
感情移入して描けるということかな?

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この絵は、モデルさんの個性をとてもよく表現していて、
今回のクロッキーの中で一番好き♪

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そろそろ座って描く人も増えている中、
穂積さんは相変わらずしっかり立って描いています。

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肘のところなど、洋服のシワのあるところは丁寧に描き、
ストーンとまっすぐ下りているところは
勢いをつけて描くことが大事と話されていました。

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この筆は中に水を入れて描く筆。
パレットもどこにもあるようなオーソドックスなもの。

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5回目は、エスニックなポンチョスタイルにガラリと変身!

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全部着色しないこともあります。
後でゆっくりディテールを描き込むことも
あるようです。どこまで描きこむのか
その兼ね合いが難しい・・・

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グリーンの帽子とジャケットなのに、
穂積さんはパープル系に着色。
あっ、自由でいいんだ!

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難しいポーズだけど、
美しいポーズに描かれています。

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最後の7つ目のスタイにポーズをつけます。
さすがに穂積さんは自分で描くのは疲れたようで、
みなさんの絵をみて回りながらアドバイスを!

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クロッキーの休憩時間に、
参加者のみなさんは、ご自分で描かれた絵を
穂積さんに見ていただき、アドバイスをいただきます。
上手な方だなあと思う方にも、
「あなたはモデルを見ないで、
自分のイメージで描いていますね。
もっとモデルをよく見て描いてください。
漫画家さんは、何も見ないでも
ささっと絵を描けてしまいますが、
そういう絵は、つまんないんですね」と、手厳しい。

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もちろん「いいですね!
このままどんどん描いていってください」
と褒めてくれることや、
「バランスをもっと見るように」
「もっとゆっくり鉛筆を動かして描くように」
「細かな線で描くのではなく、
よく見てもっと大胆に描くように」など、
その方にあった、ワンポイントアドバイスが多い。
余計なことを言わなくても
その一言だけでグーンとよくなるようです。

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最後は穂積さんと一緒に記念撮影をして、
この後は、近くの居酒屋で懇親会!
穂積さんはあまりお酒は強くないので、
1杯飲んだだけですが、
今回のクロッキーの会がとてもいい刺激になったと
喜んでいらっしゃいました。
やはり、正直86歳にもなると、
心身の衰えを感じることが多くなり、
怪我をしたり、気分が落ち込むことも増えたといいます。

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外にでることが億劫になったりもするので、
こうして、自分が教える立場で
意欲ある方と接するのは、やる気が出て嬉しいと
話されていました。
体調さえよければ、ぜひ来年、少し暖かくなってから
第3弾を!と盛り上がり、楽しく終了しました。
とてもいい会を取材させていただき
ありがとうございました!

それにしても、
クロッキー描きたくなってしまいました・・・

※取材協力ASABI(阿佐ヶ谷美術専門学校)

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rooms33」Vol.1「mmpascual」とアンデスのテキスタイル「Aguayo(アグアヨ)」

「rooms33」(9/14~16)最終日に出かけました。
展示会で、オリジナリティがあり、完成度の高い作品(商品)に
出会えると嬉しいものです。

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今回一目惚れしたのが、アルゼンチンの
『mmpasucual(mmパスクアル)』というアクセサリーブランド。
アーティストは、Marcela Pascual(マルセラ・パスクアル)と
Marina Pascual(マリーナ・パスクアル)の姉妹です。

目を引いたのは、金属パーツに埋め込まれた
カラフルなテキスタイルの美しさ。
織りのような、編みのような、刺繍のような・・・
それでいてどこか懐かしいような・・・いったいこれは何?

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・・工房で一つ一つ丁寧に作られたアクセサリーで、
留め具もなどのパーツも手作りで、まさに作家モノ!・・

実はアンデス地方で見られる「Aguayo(アグアヨ)」というもの。
「Awayo(アワイヨ、アワヨ)」という呼び名もあるようです。
アルゼンチン、ボリビア、ペルー、チリなどのアンデス地方の
先住民のインディオの伝統的な織物で、
ストライブ状に色や柄を織り込んだもの。
写真を見ると“あっ、これか”と思うでしょう。
マンタ(マントウ)と呼ばれる掛布にして、
子供をおんぶしたり、荷物を背負ったり、部屋を飾ったりと、
多様な使い方をします。ポンチョなどもあります。

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アンデス02
アンデス03
・・この写真は、1987年にペルーに行った時に撮影したもの。
この当時で、安いお土産物のマントウは、化合繊・化学染料で
織られたカラフルなものが売られていました・・

本来はアルパカなどの毛を紡いで、草木染料など
天然染料で染めたもので、赤色はサボテンなどに付く
カイガラムシの鮮やかなコチニール色素が用いられます。
媒染技術が発達していたアンデス地方では、
生地に破損があっても、発色の良い色は
100年後もしっかり残されているのです。

現在は、化学繊維や化学染料を用いた鮮やかなものもありますが、
本来は、家族のために糸を紡ぎ、
天然染めをし、手間と時間をかけて織り上げ、
子供が生まれた時からずっとそれを使用していくものです。

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マルセラとマリーナ姉妹は、
アンティークの伝統的なインディオのAguayoを用い
自分たちの工房で、アクセサリーとして蘇らせました。
パーツ一つ一つを手作りで、ハンダ付けしながら
Aguayoのピースを作り、丁寧にはめ込んでいきます。
アンティークのAguayoと金属パーツのアクセサリーは
鮮やかな色とテクスチャーの組み合わせが抜群に美しく、
しかも金属パーツのアート性や完成度が
非常に優れているのです。

アトリエの様子をこちらのYouTubeで見ることができます。↓

私もどれにしようか色々迷って購入しましたが、
1個じゃ物足りなかったと、ちょっと後悔です・・・

最近はきものや帯などの日本のテキスタイルや
手仕事に優れた民族調の伝統素材を“リフォーム”や
“アップサイクル”するクリエーター(と呼べないレベルの方も)
が増えましたが、元の素材の素晴らしさが
生かされたものに出会えるのは、そう多くはありません。
そこに自分のオリジナリティと
クリエーションの完成度がともなっていないのです。
先人の手仕事をリスペクトし、
自分の手仕事とクリエーションをコラボレートする
そういう作品に出会えると、本当に嬉しくなります。

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『神様たちの街』『徘徊 ママリン87歳の夏』

高齢化社会の生き方のヒントになる
(これからの生き方のヒントになる)
2つの映画が上映されています。

神様たちの街
『神様たちの街』
神戸で戦災・震災を生き抜いた人々の爆笑ファッションショー。
阪神大震災(1995年)10年を契機に神戸市兵庫区で始まった
「兵庫モダンシニアファッションショー」は、
昨年12月で11回を迎えました。

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・・・見寺貞子先生の2016年6月1日読売新聞記事・・・

アドバイザーとして
第1回から着こなしや衣装の製作指導をしているのが、
神戸芸術工科大学の見寺貞子(みてらさだこ)先生です。
スタート当初は、シニアのファッションショーを
なかなか理解していただけず、
観客20名というところからのスタートでしたが、
昨年は約300人も詰め掛けたといいます。
ショーに出るのが生きがいであり、
みんなで笑い合い、来年も元気で会おうねと励まし合い、
そして何より自分たちを叱咤激励し、
ここまで引っ張ってくれた見寺先生を喜ばせたいと、
みなさん頑張るのです。

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・・・見寺貞子先生(左)と田中幸夫監督(中)。
田中監督の着ているのは、大島紬の着物を
リフォームしたシャツ。見寺先生と
研究室チームが作ってプレゼントしたもの・・・

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・・・上映初日のため、『神様たちの街』上映の後には、
田中監督と見寺先生の舞台挨拶がありました・・・

その見寺先生とご縁があったのが、
社会派のドキュメエンタリー映画監督として知られる
田中幸夫監督です。
日本最大のドヤ街であり、同和地区で知られる
大阪市西成地区で暮らす人々と、
彼らを支援する人々に密着した
『未来世紀ニシナリ』(2006)。
同性愛、SM、身体改造など、
セクシャルマイノリティのドキュメンタリー
『凍蝶圖鑑(いてちょうずかん)』(2016)、
『徘徊 ママリン87歳の夏』(2015)は、
認知症の母を抱える娘と、
その母のズレまくり会話の
大爆笑の認知症ドキュメンタリー映画です。

凍蝶圖鑑
『凍蝶圖鑑(いてちょうずかん)』(2016)

徘徊
『徘徊 ママリン87歳の夏』(2015)

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・・・劇場には新聞や雑誌などの紹介記事も・・・

その田中監督は、
はじめは“年寄りのファッションショー”には
興味がなかったようですが、
戦災や震災を生き抜いた“逞しい年寄りたち”の
前向きな生き方に惹かれ、見寺先生の人柄に惹かれ、
映画を撮りたいと思ったといいます。
田中監督は、大震災の時にも助け合い、
励ましあってきたこの素晴らしい神戸の人たちや、
徘徊の母を近所の方たちみんなで見守ってくれた社会を

「上質な庶民」と表現します。

とてもいい言葉です。
歳をとることも、認知症になることも、
認知症と向き合うのも、
楽しめば、まあいいか・・・。
人にちょっと優しくして、ちょっとおせっかい焼いて
死を迎えるまで、精一杯生きようかな!!と、
ちょっと思えた映画でした。

7月2日(土)~7月15日(金)
新宿K’s cinema
『徘徊 ママリン87歳の夏』
『神様たちの街』
http://www.ks-cinema.com/

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・・・田中監督(左)と『凍蝶圖鑑』を製作するきっかけを作った
大黒党ミロさん(右)。ミロさんは、当時性的マイノリティの
人たちの集まるバーを経営していて「なんで私たちを撮らないの」
と言われたのが、映画製作のきっかけといいます・・・

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・・・ミロさんも映画にはドラッグクイーンとして参加しています。
プランナー、プロデューサー、そして漫画家として『薔薇族』
などにも描いている、その業界では有名な方のようです。
実家は代々から続く刀鍛冶師。かなりの博識で歴史などにも
詳しく、緊縛(きんばく)の話は、天岩戸の時代まで遡り、
神や宗教にも通じるものがあるようです。ゲイやSMの世界も
奥が深いなあと、聴き入ってしまいました。
ミロさんは、マニア同士の世界にとどまらず、
勉強会やレクチャーも行っています・・・

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・・・上映会が終わった後は、新宿のNEWOMANで親睦会を!
田中監督、見寺先生をはじめ、神戸芸術工科大学の先生、卒業生、
ファッション関連業やアーティストの方たちが集まり
盛り上がりました!・・・

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・・・親睦会に参加したダンサーの奥田純子さん。
リクエストに応えてパフォーマンスを!
高く上がった長い脚に、大きな歓声が!!・・・

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『メディチ家の至宝展』とカトリーヌ・ド・メディシスの秘密

メディチ家に伝わる珠玉のコレクションを紹介する、
日本国内初の展覧会
メディチ家の至宝-ルネサンスのジュエリーと名画』が
目黒の庭園美術館で開催されています。
2016年4月22日(金)–7月5日(火)
今回の見どころの一つは、アジアでも初公開となる
神話などをモチーフにしたカメオで、
裏表別々のモチーフを彫ったものや、
気が遠くなるほど小さく細やかなものなど、
ため息が出るものばかり。
やはり宝飾品は、
写真ではその美しさがなかなか伝わらないもので、
本物から醸し出されるオーラに圧倒されます。

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それとメディチ家の肖像画も素晴らしく、
あの時代のメディチ家の人々の実物が
目の前にあるかと思うと、息苦しくなるほどです。
特に興味を引いたのはカトリーヌ・ド・メディシスです。
以前Textile-Treeの『素材の話」のブログで
カトリーヌ・ド・メディシスの
「メディチ・レース」の秘密を書いたことがあり、
ぜひこれを読んでいただくと、
肖像画のレースにも心奪われるはず!

肖像画に描かれているモチーフや手にしているものなどは、
すべて意味のあるものなので、
こういうことも知って展覧会を見ると
ますます面白いでしょう!
ちなみに「カーネーション」は、
“結婚”の重要なシンボルであり
すべての人々の“母”の象徴。
“マリア”をあらわすものでもあり、
キリストの受難を象徴するといいます。

こちらのブログもぜひ読んでくださいね!

カトリーヌ・ド・メディシスの「メディチ・レース」の秘密Vol.1

カトリーヌ・ド・メディシスの「メディチ・レース」の秘密Vol.2

 

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「ダーウィンの書斎」小林和史さんの詩的な昆虫アート

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小林和史さんの昆虫アートの作品は、
Netで拝見したことはありましたが、本物を見たのは初めて。
ひとつのことを極めるとはこういうことなのかなあと・・・。
一見すると昆虫標本を使ったアートのように思えますが、
これらは全部紙で創られた昆虫なのです。
しかもただ本物そっくりに創っているのではなく、
その昆虫が生み出された世界観が表現され、
切り抜かれた紙も小さな紙片も美しい作品となります。

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・・パンフレットにもなっている作品。
人物はもちろんダーウィン・・

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・・下の切り抜きが、
リアルな立体的なカブトムシになっている・・

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・・アーティストの小林和史さん・・

「僕の作品は“俳句”のようなものです」と
小林さんはいいます。

じっくり考えたり、
時間をかけてピースを組み立てて作るのではなく、
型紙は一切用いず、長年の経験と勘で、
まるで切り紙細工のように一気に切り抜く。
それを折りあげて
立体的なリアルな昆虫にしてしまうのです。

インスピレーションが湧き、
心に響いたものを一気に切り抜き
感じたままに創り上げるので、
ひとつひとつの昆虫が全部違う。
だからリアリティがあるのかもしれません。
きっと、無心のスピード感に
魂が宿るのだと思います。

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どう見ても羽にしか見えないものは
薄紙にハサミで気が遠くなるような
細かな切り込みを入れたもの。
粉がふいたようなリアルな蛾
露に濡れた美しい蜘蛛の巣。
虫眼鏡で見ても・・・
やっぱり昆虫にしか見えない。

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小林和史さんは、3歳頃から見よう見まねで
紙をハサミでチョキチョキ切って
昆虫を創っていたといいます。
昆虫採集が趣味だったお父さんの昆虫標本が
身の回りにたくさんあったこと、
お祖父さんが工芸の職人で
ものづくりの環境も当たり前のようにあったこと、
さらに小児喘息で外で遊ぶことが
できなかったことも手伝い
おのずと家で昆虫創りに没頭するようになったのです。

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・・シャツのボタンと比べても大きさがわかると思います・・

小学生の頃には、すでにかなりの技術で昆虫を創ることが
できるようになっていました。
同じものを創るのではなく新しいことをやりたい。
新しい技術を開発したり、新しい素材で創ってみたくなったり、
それがどんどん面白くなり、
表現はますますアートの世界へと向かいます。

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・・エリザベス女王の写真からたくさんの昆虫が創られ、
切り抜いた小さな紙片も、よく見ると
虫眼鏡でしかわからないほどの昆虫!!
写真の紙は全て作品にしてしまっている、
近くで見てアッと驚く、恐るべき作品。
小林さんのイメージする大英帝国が表現されているという・・

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・・一見、昆虫と思うが、アフリカ、インカ、
南洋諸島などを彷彿させるたくさんの仮面!・・

実は、小林さんは造形作家だけではなく
いくつもの顔を持ちます。
入社したイッセイミヤケでは
ファッションデザイナーとして、
独立後は、空間演出や舞台演出、
映像分野なども手掛けます。
SONY、蔦屋 T-SITEなどの施設の
アートディレクションにも携わるなど
その研ぎ澄まされた感性を様々な分野で発揮している
マルチアーティストなのでした。

「僕には先生がいないし、こういうジャンルも
おそらく他にはないのではないかと思います」
昆虫という分野にかけては、まさにオンリーワンの才能を発揮し、
ファーブルから、ダーウィン、そしてダヴィンチへと
イメージの世界はどんどん広がっていくのかもしれません。

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・・ダーウィンの書斎のイメージのディスプレイも素敵です・・

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小林和史さんの作品は、
2016年4月12日〜25日ま西武渋谷店B館5階で開催されていました。
落ち着いた照明のクラシックな雰囲気のメンズ売り場の中の展示は、
まさに「ダーウィンの書斎」のイメージがぴったり。
アンティークの実験道具が置かれた
研究室のようなメインコーナーの他、
売り場のあちこちに作品が展示されており、
探しながら見て歩くのも楽しい展示でした。

今度はどんな空間で展覧会があるのでしょうか、
楽しみです。

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2016 新年おめでとうございます!

あけましておめでとうございます。
お天気に恵まれた気持ちの良い元旦になりました。

2016年賀状

いよいよ、弘子姉さんの東京初の布絵展も迫ってきました。
一昨年4月、フランスのキルト展に招聘されたことをきっかけに
布絵作品集を出版したいと思うようになりました。
そして昨年の5月末に作品集の出版が実現しました。
7月に福井市と美浜町で、急遽出版記念展を開催することになり
東京でも開催しようという話が進みました。
それから半年後の1月23日(土)〜31(日)に
福井県のアンテナショップの「ふくい南青山291」で
「渡辺弘子“布絵”展」を開催する運びとなりました。

布絵チラシ表 布絵チラシ裏

美浜町と若狭町のご協力をいただき
町をあげて盛り上げていこうということになりました。
若狭・美浜のうまいもんマルシェや、
世界に誇る「水月湖の年縞のカルチャーイベントと一緒に
若狭の魅力を発信したいと思います。

弘子姉さんの布絵のことは、
2010年より編集長ブログで紹介してきました。
いずれ作品集を出版したい、
いつかは東京でも作品展をしたいと思ってきましたが、
チャンスはやってきました。

表紙(表)

2012年に『テキスタイル用語辞典』を出版したことをきっかけに
2013年には『つなぐ通信』の編集長となり、
2014年は「布絵」のフランス進出、
2015年は作品集『若狭の海に生きる』出版、
そして2016年は「布絵」の東京展開催です。
こうして毎年新しいことにチャレンジできるのは
幸せだと思います。
今年もチャレンジの年です。

やりたいこと、やらなければならないことは
まだまだあります。
今年もおそらくあっという間に時間が
駆け抜けていきそうです。

どうぞ皆さまとともにいい1年でありますように!
そして今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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長野から世界にグリーンライフを発信する ECOMACO の“色育”活動

「ECOMACO 2016Spring &Summer Collection」が
大手町のパソナ本社2階で開催されています。
(8月27日〜29日)
テーマは『Chance(シャンス)〜幸せを運ぶ〜』
英語では「チャンス」ですが、
フランス語では「幸運」の意味になるようです。
いい言葉ですね。

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・・・学生などとコラボしてプリント・・・
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・・・インテリアなどにもトータルにグリーンライフを提案・・・
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今回から新しくデジタルプリントを導入し、
インテリアにも力を入れたプリントシリーズを発表。
OKA学園の学生とコラボしたデザインなど
今後はクリエーターとコラボした企画を
打ち出していくとのこと。
ファッション、ブライダル、インテリアなど
「幸せを運ぶエシカルなライフスタイルブランド」として
さらなる充実が図られます。

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・・・岡 正子さん。幸せを運ぶエシカルなライフスタイルを
長野から発信します・・・

『ECOMACO(エコマコ)』のデザイナーであり、
OKA学園トータルアカデミーの校長、
そして今年の3月まではドレスメーカー学院の
院長を務めいていた岡 正子さん。
エコファッションのパイオニアでもあり、
90年代の初めからエコファッションの啓蒙活動に
力を注いでいます。
2009年にはビジネス界のオスカーと称される
「スティービーアワード賞」の
「ビジネス女性大賞・ビジネス女性団体カテゴリー」で
大賞を受賞。2012年には
「スティービーアワード賞・国際ビジネス大賞」で
金賞を受賞しています。

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・・・「光のカケラのプロジェクト」には
今までに約600名のキッズが参加・・・
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・・・企業から寄付していただいた素材・・・
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・・・子供達の作品・・・

現在力を入れているのは「光のカケラプロジェクト」。
“ありがとう”“もったいない”“笑顔”の3つをテーマに、
2012年からスタートさせた参加型のプロジェクトです。
岡さんは日本で色彩教育が希薄なのを憂い、
子供達に色のワークを通じて「豊かな感性」と
「ものを大切にする心」を育てる活動を行っています。
エコ素材、廃棄素材を再利用した「親子ファッションショー」、
カラフルな端切れを利用した「“色育”ワークショップ」などが
各地で開催されています。

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・・・参加企業などがつけるプロジェクトのタグ・・・

また、病気や戦争、災害などで心に傷を負う子供達へ、
画材や絵本、衣料品の支援を行う
「子供基金」の活動も行っており、
「光のカケラプロジェクト」活動資金協賛協力や、
ワークショップなどで使用する資材提供、
「光のカケラプロジェクト」から生まれた製品の
販売先を募っています。
さらに長野県内の雇用創出、地域PRなど、
地域創生にも貢献するエコロジーでクリエイティブな
活動を広げています。

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・・・日本記念日協会とECOMACOがコラボして制定した
「アニバーサリーカラー」
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・・・ウエディングプランナー「weco」とコラボした
自由な発想のウエディングプラン・・・
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・・・ブラックフォーマルも今回初めて提案・・・

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内藤ルネの原画展/“ルーツ of Kawaii”内藤ルネ展

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いつも無料で素晴らしい展覧会を企画している
文化学園ファッションリソースセンター
内藤ルネの原画展が開催されています。
2015・4/13(月)~4/24(金)
グッズ販売目的かな‥と思う「内藤ルネ展」が目立つ中、
さすがリソースセンターでは
希少な内藤ルネの「原画」を充実させた
展示が行われています。

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↑内藤ルネと直筆の挨拶文(かつて展覧会を開催した時のもの)

内藤ルネを“女性”と思われている方も多いので、
ルネ自筆のメッセージと一緒に展示されている
顔写真を見て、驚かれるかもしれません。
自分の容姿にコンプレックスを持っていたルネの
数少ないお気に入りの写真です。

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↑シャーリーテンプルのお人形の指示書だと思います。
2007年と日付があるので、ルネの亡くなった年のもの。
ルネファンにはたまらないですね。

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↑デジタルな今の入稿とは違う、
アナログ時代の印刷指定原稿。
イラストに“トレペ”がかけられて、
色指定などがされています。

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展示会では、ルネの「白い部屋」「赤い部屋」を
彷彿させるコーナーも設置。
ブームとなった白いペンキを塗った医療用戸棚もあり、
ここで記念撮影ができるようにしたり
展示会の写真撮影もOKです。

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内藤ルネには「光と影」の2つの顔があります。
少女たちを虜にした「カワイイ」の世界は有名ですが
もう一つは『薔薇族』の表紙に代表される
同性愛者としての内藤ルネの顔です。

内藤ルネの版権の所有者は、同性愛者としての
内藤ルネの部分をあまり表に出したがらないようで
メディアの露出がかなりセーブされています。
今回のファッションリソースセンターの展覧会では、
『薔薇族』時代のルネの原画も展示。
しかしこの原画は「撮影不可」となっています。

内藤ルネ自伝

内藤ルネに興味のある方は、
『内藤ルネ自伝 すべてを失くして―転落のあとに』
(小学館クリエイティブ)
をご一読ください。
内藤ルネの多彩な才能、
純粋でちょっとナマナマしいくらい
人間味あふれるルネが垣間見られます。

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↑編集者としても優秀だった内藤ルネが手がけた
『ジュニアそれいゆ』。企画、イラスト、レイアウトetc.と、
ほとんどすべて自分でやってしまう才能の持ち主です。

この展示会でちょっと残念だったのは、
ビスクドール(アンティークドール)の
コレクターとして有名だったルネの
ビスクドールがひとつも展示されていないことです。
ルネ亡き後に全てがオークションで売買されてしまったようです。
いつかルネ自身のコレクションや
ルネ自らプロデュースした部屋など
ルネが愛した「ルネワールド」が集められた
本格的な内藤ルネ展が行われることを願ってやみません。

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陶芸家・高橋芳宣さんの器

友人のお宅でご馳走になった時に
絵付けの素敵な器があり
それが陶芸家の高橋芳宣さんのものでした。
特に赤と緑の色使いの赤絵の器が印象的でした。
その友人宅で一昨日、
現在伊勢丹で開催されている展示会にいらしている
高橋芳宣さんとお会いすることができ、
お人柄にも惹かれました。

「華やく器・高橋芳宣展」新宿伊勢丹で開催中!
4月15日(水)〜21日(火)
高橋芳宣展1

大の日本酒好きで、本当に美味しそうに飲まれ、
お酒の魅力を語ってくれます。
本当にいい酒は、決して悪酔いはしないという言葉にも押され
次から次へと出てくる(それにしてもまあ友人は
こんなにもたくさん酒を用意してくれたものだと‥)
日本各地の酒を楽しい会話とともに次から次へと空け
美味しい料理とお酒と会話を堪能した
“民度の高い”ひと時でした。

高橋芳宣展2

普段、高橋さんは黙々と、時には一日中誰と話すこともなく
作陶に打ち込んでいるといいます。
作陶を離れた唯一の楽しみは、大好きな日本酒を飲むことと
こうして親しい友人や人との出会いを
楽しむことだといいます。
真面目で丁寧で、しかも優しさや遊び心があり、
一生懸命に作陶世界を追及されている
器だなあと思いました。

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高橋さんの赤絵を欲しいと伊勢丹の展示会にでかけました。
散々迷い、まずは冷やで日本酒を飲める器にしようと
選んだのが、高橋さんも進めてくれたこれです。
本来は蕎麦猪口ですが、
日本酒を飲むのにもちょうど良い大きさ。
藍の色もとても綺麗で、
動きのある同心円も気に入りました。
次は赤絵が欲しいなあ・・・と、
高橋さんの器は、コレクションしたくなる心踊る世界です。

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