ヴィンテージ生地を織りなす「シャトル織機」の魅力!VOL.2

シャトル織機の魅力を
近江の麻の老舗の「林与」さんの林社長が語ってくれました。
経験者しか語れない、とても奥の深い内容です。

下記の動画から、「林与」さんの50年前の希少な織機が
シャトルを交換しながらリネンストールを織っている
様子を見ることができます。
ガチャンガチャンという独特のリズムのレトロな響きがいいです!
レピア織機の工業的なガーという音とは全く違います。

http://www.youtube.com/watch?v=HV0r265StFE

林与04
林与の工場でシャトル織機が並ぶ様子です。

<シャトル織機は万能織機>
私にとってのシャトル織機の魅力は今の織機と違って
基本的に全てが機械仕掛けなので
動きをたどっていくとマニュアルがなくても
考えれば調整が可能であるということです。
ネジによってほとんどの部品の位置を微調整が可能ですので
糸の状態に合わせて、織機のほうを調整してあげることで
同じ織機で、極太から極細まで織りこなせるのです。
レピア織機では織れないものが織れるのもシャトル織機の魅力で
「万能織機」と呼ばれることもあります。
林与02
リネン25番手を高密度に織り上げたリネンタオルです。
耐久性、吸水性抜群でファンも多く、キッチンタオルやバスタオルなど
幅広く使えます。

<同じ規格でもふっくらと、しっかりした織り上がり>
織りあがった織物に関しまして思うところは
レピアで織ったものとくらべてやはりふっくらとしています。
キバタでみても、違う気がします。

同じ規格の織物を織ってもレピア織機ですと薄く感じるのに
シャトル織機で織ったものはしっかりとしているのです。
これは、縦糸がしっかりと開口するにもかかわらず
縦糸にも、横糸にも負担を掛けないように(引っ張らないように)
布が織りあがるからだと私は考えています。

レピアと違って旧式のシャトル織機の場合、それだけ調整が可能なのです。
レピア織機だと、「打ち切れ」という現象が起こる繊細な織物でも
シャトル織機で織ると糸切が起こらず織りあげることができます。
林与06
シャトル織機の上にあるのはリネン125番手のストールです。
奥に見えるのがよこ糸を通す「シャトル」です。

<環境に優しいリネンを織ることが可能>
林与のシャトル織リネンが環境に優しいのも
シャトル織機で丁寧に織り上げるからです。
リネン糸をそのまま織物に織りあげることができ
糊や薬剤の使用を最小限に減らすことができ
エコロジーなリネンを織ることも可能です。

<シャトル織機と付き合うのは人と付き合うような感覚>
シャトル織機には、「生産性が低い」とい弱点がありますが
それ以外にも、リネンなどの品質の安定が難しい素材の無地ライクな織物では
シャトルの変わり目で、色段などができやすいことです。
たとえば、生成のリネンの無地などでも
紡績時のスピンドルが異なれば糸の表面の癖が出たり
同じスピンドルの糸でも最初と途中では違ったりするので
シャトルの変わり目で段が出ます。

また、シャトル織機は基本的にはピックファインダーと呼ばれる機構が
ついていませんので
織り間違えたときに糸を1本1本抜きながらバックできません。
糸を切って戻るので、どのくらいギアを戻すかなど
職人的な要素が絡んできます。
初心者と熟練工では、織り段の数はかなり異なります。
織機ごとに部品の一つ一つが手作りのようなものなので
織機の一台一台の癖があって
織機ごとにその癖に応じて織り手が合わせてあげるような感じです。
シャトル織機と付き合うのは人と付き合うような感覚です。

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