素材の話

麻の老舗の「林与」さんが、中国でテキスタイルアワード受賞!

近江の麻の老舗の「林与」さんが
中国紡織工業連合会主催のテキスタイルアワードで、
総合の3位を受賞。

本当におめでとうございます!

この賞は、「インターテキスタイル上海」に出展する
600社5000点を越えるエントリー素材から審査されるもので、
林与さんのリネン100%デニムが受賞の対象になりました。
日本企業ではリアルなフェイクファープリントで
部門賞のクリエーティブデザイン賞を受賞した
小松精練(株)の2社のみです。
中国でも権威ある賞を受賞したことで、林与の信用が高まると思うので、
今後の中国ビジネスも取引条件面でやりやすくなるのではと、
林社長も喜んでおられました。


・・・・10月24日繊研新聞掲載・・・・

リネンデニムは2年前に取材で伺った時に
確か試織中だったような気がします。
あれからかなり改良を重ねてさらにいい感じに仕上げたのでしょう。
林与社長は、志が高く常に挑戦を続けられる方で、
仕事を通じて感じたことを綴った「リネン日記」は
多くのファンがいる人気ブログです。
現在は、「インターテキスタイル上海」に出展中なので
展示会の状況なども「リネン日記」で語ってくれると思います。


・・・・2年前取材したときに織られていた林与さんのリネンデニム・・・・

今回の「インターテキスタイル上海」には、
林与オリジナルの近江上布の柄をプリントに仕上げ
初お披露目するそうです。
林与さんの“宝” でもある近江上布はこちらをご覧ください。
http://textile-tree.com/tex/hayashiyo-omijyohu-0/

また、林社長は、藍染めリネンも研究中で
本藍染めのヴィンテージ・アイリッシュリネンを
野州市の「紺九(こんく)」とコラボ。
明治3年創業の「老舗の藍染屋」と
明治30年創業の「老舗の麻メーカー」がコラボした「本藍染めリネン」は
“麻の宝石”とも呼びたいくらい素晴らしいものです。


・・・・藍の濃淡で染め分けされた本藍染めリネン・・・・

現在は草木染めも研究中で、京都の(株)村田染工とコラボした
草木染めストールの展開も企画中。
新製品の研究、海外進出の準備、さらには本生産の注文…
「納期に追われて徹夜ばかりで大変な状況になることも多いですが、
明るい話題が少ない繊維業界で、ネタがたくさんあり、
やりたいこともたくさんあるというのは
自分自身めぐまれているなあと思います。」
という林社長の言葉に、今回の受賞に繋がった
“心の姿勢”があらわれているような気がしました。

 

【Textile-Tree/成田典子】