Archive for 10, 2012

『IFFT/インテリア ライフスタイル リビング』Vol.1

2012/10/24

ハイエンド・ハイデザインのライフスタイルを発信する
インテリア関連の国際見本市『IFFT/インテリア ライフスタイル リビング
(主催:社団法人日本家具産業振興会/メサゴ・メッセフランクフルト株式会社)
が開催されました。(10月17日〜19日)


・・・・デザインやトレンドに敏感な来場者が多いような気がします・・・・

インテリアやライフスタイルトレンドは、ファッションとも密接。
今回はテキスタイルにも力が入れられているようで、
ハイムテキスタイルトレンドやインテリアトレンドのトークショーをはじめ、
「ファブリケーション(Fabric + Creationの造語)ブランド」のコーナー、
日本のものづくりとデザインを融合させた「JAPAN STYLE」コーナーなど
見所満載。3日間の取材となりました。

出展は11カ国・地域から338社・団体、3日間の来場者は19,166人。
6月に開催された「Interior Lifestyle Tokyo」よりも規模は小さく
雑貨などの出展は少ないものの、「マテリアル」「リノベーション」に
焦点を当て、消費者の「編集型ライフスタイル」のニーズに対応していく
密度の濃い展示会となっています。
すでに来年6月に行われる「Interior Lifestyle Tokyo」では、
毎回注目されるアトリウム特別企画が「JAPAN STYLE」に決定しており
世界へと進出する「ジャパン」のブランディングが
ますます楽しみとなっています。


・・・・5つのファブリケーションブランドのテキスタイルで構成された
「FABRICATION CAFE」。フィンランドのアルティック社からは
アルヴァ・アアルト設計した椅子が提供されるなど、
名作のヴィンテージ家具に接しながらカフェを楽しめます・・・・

見本市のコンセプトや特別企画、会場構成は
インテリアデザイン業界を牽引する、青木昭夫氏(クリエイティブディレクター)、
小柴大樹氏(ライフスタイルプロデューサー)、南村弾氏(デザイナー)、
本間美紀氏(ジャーナリスト)の4人がクリエーティブディレクションを担当。
特別企画の「Creative Resource 素材と造作のちから」は
建築家の芦沢啓治氏がコンセプトディレクターを務めるなど、
クリエーションやトレンド発進力の高さも注目です。


・・・・「Creative Resource」のコーナー・・・・


・・・・椅子などに実際に使われた素材もさりげなく展示されています・・・・

「Creative Resource」コーナーでは中央に「Material Park」が設置され、
芦沢啓治氏や藤森泰司氏(家具デザイナー)をはじめ、
デザインスタジオのドリルデザイン、橋本潤氏(インテリアデザイナー)
などから提供された、マテリアルやデザインのイメージ源となった
お気に入りの素材、捨てられない模型などを展示。
クリエーターの“マテリアル倉庫”が見られる貴重な企画です。


・・・・建築家やデザイナーのイメージ源が見られる「Material Park」・・・・


・・・・テーブルに書かれているメモがリアリティです・・・


・・・・いろんな素材で作られた紐のボール・・・・


・・・・部品、紐、金属板、木片など、様々なマテリアルが
デザインの発想源となります・・・・


・・・・プレゼンに使用した模型も展示されています・・・・


・・・・復興支援プロジェクト「石巻工房」をプロデュースしている
建築家の芦沢啓治氏(右)と家具デザイナー藤森泰司氏(左)のトークショー。
「もっと活用したい造作家具の実力」をテーマに、クリエーターならではの
リアリティのある体験トークが勉強になりました・・・・


・・・・世界が注目するハイムテキスタイルトレンドのトレンドセッターでもある
テキスタイルデザイナー南村弾氏による「Heimtextil TRENDS 2013/2014 Preview」
「Being」をテーマに、実物のテキスタイルを見せていただきながらの
わかりやすいトレンド解説・・・・


・・・・「Heimtextil TRENDS 2013/2014 Preview」の
ライブアート形式のコーナー・・・・


・・・・ホログラムの表紙。トレンドブックも販売されています。
カラーチップ付きで7,000円は悪くない価格かも・・・・


・・・・・「Heimtextil TRENDS 2013/2014 Preview」の
4つのトレンドテーマ・・・・


・・・・フランスの情報会社(株)グローカルネットカルランジャパンによる
「ライフスタイルとインテリアトレンド2013秋冬」・・・・


・・・・・5つのトレンドテーマが提案されました・・・・

次回からはテキスタイルを中心に、取材したブースをご紹介します。
トレンドの詳細はFASHION TREND net!でお伝えします!

2013/14秋冬・尾州マテリアルエキシビジョン(トレンドコンセプト)

2012/10/23

日本を代表する毛織物産地である愛知県・尾州産地の
有力テキスタイルメーカー16社による
『2013/14秋冬・尾州マテリアルエキシビジョン』が開催されました。
(主催は一宮地場産業ファッションデザインセンター


秋冬は“ウール産地らしさ”を最も発揮できるシーズンとあり、
各社が得意分野に絞り込んだ付加価値の高い素材を提案しています。
長引く衣料消費の低迷や、中国仕入れの増加、
原毛価格の低下による販売価格の低下など
テキスタイル環境はまだまだ厳しいものがあります。

しかし原毛価格の低下を“販売しやすい価格”と
チャンスに見いだすメーカーもあり、一概にマイナスとはいえません。
日本の織物やニット、プリントは、世界で高く評価されています。
にもかかわらず日本のアパレルメーカーでの取り上げ方はまだまだ低く、
これをもっと、アパレルや小売店が一体となって
消費者に伝えていこうというイベントが
GINZA FASHION WEEK(ギンザ ファッション ウイーク:以下GFW)』
(10月17日〜23日)で行われました。

GFWは、“銀座から日本を元気にする”をコンセプトに
松屋銀座と銀座三越が共同で開催するイベントで第3回目となります。
今回は「銀座をあたためる」をテーマに、
松屋銀座が尾州産地とコラボした「織る松屋」を
銀座三越が新潟・福島・山形のニット産地とコラボした
「編む三越」をテーマに商品を企画・販売。
オフィシャルペーパーの編集を『WWDジャパン』が担当し、
ファッション誌の『GINZA』が特集を組むなど
メディアも巻き込んで産地を盛り上げていく
画期的な取り組みです。
こういう業界あげてのバックアップもあり、
尾州産地への興味も高まってきているようです。


・・・・4つのトレンドテーマのインデックスコーナー・・・・


・・・・4つのテーマのトレンドカラーを糸染めしたコーナー・・・・


・・・・来場者はトレンドカラーの糸を台紙に巻き付けて自由にお持ち帰りできます・・・・

『尾州マテリアルエキシビジョン』では、トレンドコンセプトを
ファッション情報のコンサルティング会社であるフランスのネリーロディ社が担当。
今シーズンは4テーマが提案され、インデックスコーナーでは、
トレンド情報に基づいて各社が製作した生地を展示。
2013/14秋冬は、肉厚感・ボリューム感のある軽い素材として
「ロービングヤーン」使いや、着やすい布帛感覚の「ニット」が増加しています。
「ファンシーツイード」「ジャカード」「起毛&ヘアリー」など
表面変化のある付加価値の高い素材、
汎用性のある「リバーシブル」なども注目です。
リボンのついている素材は、各メーカーのイチオシ素材です。
(今シーズンの素材傾向のポイントは次回紹介します)

2013春夏・尾州マテリアルエキシビジョン(トレンドコンセプト)』はこちら

2013春夏・尾州マテリアルエキシビジョン(素材ポイント)』はこちら

2013/14秋冬のトレンドは「Re-Act(リ・アクト)」をテーマに
過去にとらわれず、未来に向けてポジティブに行動し、
生活の中に遊び心のあるファンタジー取り入れることを提案しています。

【1】 STRICT LADY(ストリクト・レディ)


マキシマルかつミニマルな美しさを探求し、構造主義的な表現を求める
都会的なテーマ。80年代のカリスマデザイナーのモンタナ、アライア、
ミュグレーなどがインスピレーション。グラフィカルで厳格な雰囲気。

<カラー>
・根源的なミニマルなダークトーンとパールグレー
(1.パールグレー 2.マーキュリーグレー 3.鉛グレー
4.ナイトネイビー 5.ペトロール 6.ブラック)
・ビビッドなアクセントカラー
(7.エルメスオレンジ 8.ディープレッド 9.インテンスブルー)

<素材ポイント>
・高密度VS極薄、目立つ特大柄VS目立たない極小柄の「両極素材」。
・ボディコンシャスな仕立てに不可欠な「ストレッチ素材」

<柄>
・トーンオントーンの巨大なダイヤゴナル、ヘリンボーン柄と
控えめなキネティック効果の極小柄の両極化。


・・・・リバーシブルやグラフィカルなクラシック柄の構築的な素材・・・・


・・・・しっかりした風合いのハウンドトゥースのダブルニット:
ファインテキスタイル(株)・・・・


・・・・エキストラファインウールとマイクロポリエステルブレンドの
ストレッチのウォッシャブルサキソニー:時田毛織(株)・・・・


・・・・テンセル/ウールのしなやかなゴブランジャカード:虫分毛織(株)・・・・


・・・・軽量でソフトなシャンブレーのアンゴラビーバー:中伝毛織(株)・・・・

【2】 MODESTY WOMEN(モデスティ・ウィミン)


「アーバン・ファーマー」など、都会の中で求められる
「質素や自然志向」のテーマ。
昔ながらの原点の暮らしをするアーミッシュと
流行に敏感な都市のヒップスターの両方の性質を兼ね備えた
「晴れやかな質素」がイメージ。

<カラー>
・淡色の木材、コルク、ダンボール、ライ麦などを連想させるナチュラルな色調。
(1. 生成り 2.麻紐 3.白樺 4.ブナ 5.柳 6.ハシバミ 7.腐植土 )

<素材ポイント>
・本物志向と柔らかさの追求。カシミア混紡、リサイクルウール、
精製セルロース繊維、洗い加工やスエード仕上げのような
フランネル風、エタミン風の生地。
・ダンボール、籐細工、カゴ編みの表面感のような織物。

<柄>
・トーンオントーンのシネ調、筋目効果
・ぼやけた中間色か、トーンオントーン配色のチェック

・・・・アクリル/ウールのシノ(太い棒状のわた)使いの
ヘリンボーンツイード:林実業(株)・・・・


・・・・イベリア半島の羊毛を使用したイベリコツイード:(株)イチテキ・・・・


・・・・梳毛糸をレーヨン糸で押さえ、柔らかな光沢と膨らみを出した
変わりツイード:(株)ソトージェイテック・・・・

【3】 SWEET GIRL(スイート・ガール)


子供の頃に返るような、心が和み笑顔になれるテーマ。
ぬいぐるみやテディベアの柔らかな手触り、懐かしい風合い
甘さのある色合いがポイント。

<カラー>
・安心感をもたらすソフトトーンのレンジ。
グレー味のある優しいパステルカラー。
(1.ブラッシュピンク 2.ホワイティモーブ 3.シェードグリーン
4.フロスティクレメンタイン 5.スモークブルー 6.ラベンダーブルー 7.ヒース)

<素材ポイント>
・ふんわり膨らんだ柔らかい素材。洗い加工
・軽くてあたたかいふかふかのヘアリー素材。
・ブークレット糸、2色使いの糸、フリンジ状の糸などの意匠糸使い。

<柄>
・柔らかな色調のタータンチエックや先染め柄


・・・・スモーキーなパステルカラーと、フワフワ&膨らみ感のある素材がポイント・・・・


・・・・モヘアシャギーのスイートタータン:ファインテキスタイル(株)・・・・


・・・・ラメ入りが新鮮な、柔らかな色合いと風合いの
ロービングツイード:日本エース(株)・・・・


・・・・ビッグループがポイントのモヘアの
アストラカン風ループツイード:森織物(資)・・・・

【4】 MADAM ASTRAL(マダム・アストラル)


画一化された社会からの脱却や、不思議なもの、
奇妙なものへの憧れとして、地球外世界へと目を向けたテーマ。
新たな銀河の開拓、未知の惑星などがインスピレーション。

<カラー>
・奇妙で謎めいた魅惑的なカラーレンジ。
石や鉱物を思わすマットなダークトーンに、メタリックな輝きがアクセント。
(1.隕石グレー 2.アッシュグレー 3.赤みのグレー 4.アース 5.ガーネット
6.ネプチューングリーン 7.エメラルドグリーン8.ノクターンプラム)

<素材ポイント>
・シネ調とツイードが主流
(より薄くフラットな仕上げのツイード。ラメやメタルコーティングなどの変化ツイード)
・強撚糸、クレープ糸、強い撚りのスラブ糸、小さい輪奈のブークレット糸やネップ糸。
・様々な素材ミックスでの、かすんだような、ぼやけたような風合い。
・惑星のクレーターのような、凹凸感のある表面感。


・・・・ジャカードや控えめなラメ使い、シネ調、杢調の薄手ウール・・・・


・・・・梳毛に控えめな光沢柄を入れた
ブリスタージャカード:宮田毛織工業(株)・・・・


・・・・(左)シックなツイードと鮮やかなブルーの
カラーコントラストのリバーシブル:長大(株)
(右)表面にラメ糸を使ったダブルフェイス:ファインテキスタイル(株)・・・・


・・・・シャギーのファンシーツイード:岩田健毛織(株)・・・・