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近江湖東産地で、麻織物文化を守る「林与」さんの話

2015/04/01

林与(はやしよ)」さんは、滋賀県近江の麻織物メーカーで
近江上布(おうみじょうふ)の織元として
明治30年に創業しました。
現在、四代目が林与志雄社長です。
小さい工場ではありますが、シャトル織機を中心に
量産ではなかなかできない
質の高い丁寧なものづくりを行い
最近は海外からの需要も増えています。

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・・・シャトル織機の前に立つ林社長・・・

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・・・かつて生産されていた近江上布・・・

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・・・倉庫に眠っていた林与の近江上布のアーカイブ。
50年以上前に織られていた近江上布の見本が
数千枚から1万枚ほど確認されました・・・

林社長はとても志が高く、ものづくりの姿勢は
自らが綴る「リネン日記」からも伺えます。
1日1000件以上のアクセスがあるという人気ブログで
(4〜5年前の話ですから今はもっとあると思います)
テキスタイルやファッション業界に関わる方をはじめ
多くの方に読んでいただきたいブログです。

なかなか生産が難しい麻の高密度のキッチンリネン、
麻のデニム、先染めリネンをはじめ、
今では生産されていないアイリッシュリネン糸を織る
プロジェクトに挑戦したり、
自社のアーカイブの近江上布柄をプリント柄として
復刻させるなど、ちょっとずつ夢を叶えてきました。

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・・・林与にストックされていたアイリッシュリネン糸・・・

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・・・アイリッシュリネンハンカチプロジェクトで
製作されたハンカチ・・・

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・・・野州市の「紺九(こんく)」とコラボした
ヴィンテージ・アイリッシュリネンを本藍染めにした生地・・・

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・・・『インターテキスタイル上海2014』テキスタイルアワードで、
総合の3位を受賞したトロフィと賞状・・・

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・・・受賞したリネンのブラックデニム(左)・・・

しかし林社長が、最も危惧しているのが
かつては麻織物産地として名を馳せていた
近江湖東産地の衰退です。
後継者不足などもあり、年々廃業が続き
今では数えるほどしか織物工場が残っていません。
そのうち2つが今年廃業予定です。
廃業する工場が使用していた織機は
スクラップされ鉄くずとなってしまいます。

シャトル織機はもう生産されていない織機です。
しかも今回廃業される工場には「絽紋(ろもん)」という
ジャカードの「絽」を織る、とても希少な織機があります。
近江湖東産地の麻織物がなくなるということは
これまで職人さんが築き上げてきた
「日本の麻織物文化」がなくなることなのです。

林社長は、湖東地区の本場の麻織物の伝統を
なんとか残したい。
家族経営の中で大事に守られてきた方たちの思いを
なんとか自分が引き継ぎたい。
そのためには、まずはこの織機を守りたいと、
このたびクラウドファンディングの「REDYFOR」で
「近江湖東産地で、衰退しつつある
本場の麻織り文化を守りたい!」
というプロジェクトを立ち上げ、
支援を募ることになりました。

https://readyfor.jp/projects/ASAORIHOZON

これは、廃業する工場の織機を10数台移設し
稼働させるための資金集めのプロジェクトです。
期限は4月5日(日)で、目標金額は100万円です。
4月5日(日)23:00時点で100万円以上集まった場合のみ
決済が完了されます。

はじめは、告知不足でなかなか集まらなかった支援金も
皆様が知るとともに支援金が増え、
4月1日(水)現在で、110万円を超えました!
応援している一人として、本当に嬉しい限りです。

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・・・「プレミアム・テキスタイル・ジャパン2014」で、
ミラノ・ウニカのシルビオ・アルビーニ会長(中)と林与の林社長(右)・・・

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・・・ストールとワンピース生地の2種類を提案・・・

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・・・林与の近江上布柄をインクジェットプリントで
復刻させたもの。手前の小さな布が元の近江上布。
奥がプリントのストール。見た目はほとんど変わりません・・・

林社長は、現在ほとんど一人で国内外を動き回り
大変ハードな毎日を送られていますが、
「まだ40代という若い年代だからできる。
今をやらないと、多分できなくなると思う。
このタイミングを逃してはだめだ」と
頑張っておられます。
移設する織機を設置する建物や土地の購入資金とは
自力で捻出しようとしています。

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・・・近江湖東地区。水が上がってくることもあるので
土台を高くした上に建物が建てられています・・・

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・・・林与の工場内・・・

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・・・林社長とスタッフのインさん・・・

プロジェクトの締め切りまであと数日ではありますが
近江湖東地域の麻織物産地としての現状を
多くの方にまず知っていただきたい。
そして「Made in Japan」のものづくりが
過去の遺産にならないように、
産地で志を持って頑張っている方を
ぜひ応援して、次の世代へとつないでいきたいと
心より願っています。
これは近江湖東地区だけではなく、
日本の織物産地の多くに見られている現状ですから。