日本製軍服生地の復刻版があのブランドに!

投稿日:2010/ 10/ 25  作成者:Textile-Tree 編集長 成田典子

ニッケ衣料繊維分野の「ニッケのモノ作りの真価」を伝える展示会の続きです。
愛知県の一宮にある「ニッケ創作工房」には
1860年頃から約100年間にわたり収集された
ヨーロッパの生地見本帳や大正末期から現存する
日本毛織の織物見本などが数多く所蔵されています。
その一部が今回展示されていました。

にっけ4-2ニッケ4-4

大正時代の陸軍の外套を復刻した生地(メルトン)

ニッケ4-3

昭和11年の海軍の緋絨(ひじゅう)の復刻。緋絨は軍服に使う赤(緋色)の生地です。

ニッケ4-1

1859〜1981年の「近代ヨーロッパコレクション」
ラシャ織物屋さんから寄贈されたものだそうです。
これらは「ニッケ創作工房」で閲覧することができます。
訪ねてくるデザイナーさんも多いようです。

プルミエールビジョンで採用された生地が製品化されたものが
展示されていました。
大々的にはご紹介できないので小さな写真や部分写真ですが…
ちょっとだけ!

ニッケ2-8

右から3番目はフランスのスーパーブランドBの製品。
軍服の復刻版生地が採用されたものでかなり固くハリがあります。
このブランドのデザイナーが好みそうなかっちりした
フォルムの作れる素材です。

こちらは08年春夏にフランスの人気ブランドCに採用された
ウールのシフォンジョーゼットです。
上品なシャリ感、落ち感があるしなやかな素材で
手触りもまるでシルクのようです。
現在も国内外で非常に人気の高い素材です。

ニッケ5-1

「近代ヨーロッパコレクション」復刻版のモヘアループネップツイードです。
ハリのあるモヘアループとカラーネップのミックス感が絶妙なツイード素材です。
05年AWにアメリカのJ社に採用されています。

このほか300番手の極細シフォン天竺など
究極の技術とクオリティを目指した織物や数々の機能素材も
展示されていました。
新技術の機能素材はこちらのHPでも検索できます。
http://www.nikke.jp/tech/index.html

昨今「なぜ2位ではだめなのですか?」という発言が話題になりましたが
世界一を目指すからこそ、
日本の技術力や品質が注目され信頼へとつながっていくのです。

日本一高い山が「富士山」であることは知っていても
2番目に高い山を知っている人などほとんどいませんものね。

1番でなければ話題にはならないのです。

もちろん1番になろうと思っても簡単になれるものではありません。
単なるビジネスだけではなく、
研究費をかけ、より上を目指して頑張っているニッケに
おおいにエールを送りたいものです!

学校の制服生地をあのスーパーブランドが採用!

投稿日:2010/ 10/ 24  作成者:Textile-Tree 編集長 成田典子

ニッケ(日本毛織)のとっても面白い展示会を取材してきました。
(10月20・21日に品川インターシティホールで開催)

ニッケ07

秋冬の生地の展示会かなと思いきや
ニッケ衣料繊維分野の「ニッケのモノ作りの真価」を
伝える展示会とのことで
「こんなに大掛かりな展示会は10年に1度くらいかな」と
誇らしげに企画開発部の田中さんが
とてもわかりやすく説明してくださいました。
(田中さんありがとうございました!)

ニッケのアーカイブから、プルミエールビジョンの実績
世界トップクラスの素材開発など
本当に見応えのあるすばらしい展示会です。
大阪(10/27・28)、名古屋(11/4・5)もあるので
ぜひご覧になっていただきたいです!

ニッケ02
その中で興味を引かれたのは
ニッケのスクールユニフォームコレクション。
7000色の中から約400色を展示。
それぞれの生地には使用されている学校名が書かれていて
それぞれが微妙に違う…
こんなにも「紺」って奥が深いのかってちょっと感動もの!

ニッケ01

さらにはスクールタータンチェックのコレクション。
2003年から2008年間に作られた約10000点の中から
約3000点が展示されています。

ニッケ03

どうです、このタータンチェックのすだれのオブジェ!
これが全部学校のユニフォームですよ!

スクールユニフォームは毎日長く着るものですから
丈夫でかっちりした織りが基本。
「ストレッチ素材にすればもっと着心地がいいのに」と
単純な質問をしたところ
「伸縮性のあるストレッチ素材は確かに着心地がいいのですが
毎日長く着ているとどうしても、よく動かす部分が伸びてしまい
長持ちしなくなるんですよ」

なるほど…納得です。

スクールユニフォームは本当によく考えられた素材です。

最近は「トレーサビリティ(追跡可能)」を打ち出した
素材も提案されています。
自分の学校の制服が
「オーストラリアの○○さんの牧場の羊毛で採取された…」
と言う具合に、どこの国の誰の牧場の羊毛で、
どういう行程で作られた生地なのかということが一目瞭然。
制服に特徴を持たせるために
学校側からの需要も高まっているようです。

プルミエールビジョンで採用された生地の製品を展示。スーパーブランドがずらり!

このスクールユニフォームに着目した
スーパーブランドがありました!
このスクールユニフォームの生地でブレザーを作っているのです。
裏地はスカーフ柄でリッチなイメージですが
表地はまさに制服地そのもの!
価格はウン10万ですが…
この製品も今回の展示会にはディスプレイされているので
もちろんご覧になれるのですが
今市場に出ている製品なので撮影は遠慮してくださいというので
残念ながらご紹介はできません。
ブランドの頭文字を言ったらすぐわかるので
それも控えるとして…

それにしても
デザイナーの目のつけどころはすごいと思いました。
今「制服」はとても面白い素材の宝庫です!

ニッケ04

学生服はもとより
ホテルマン、ポストマンなどの制服生地
昔の軍服などにも優れたものがたくさんあります。

そういうアーカイブの中からを軍服生地復刻させたところ
それを採用したスーパーブランドがありました。

その作品も展示されています。
これは数年前の作品ですので次回少しだけ写真付きでご紹介します。

お楽しみに!